患者さんについて

入院患者の自由過ぎる入院生活を見て

看護師キツイ画像3

自分が看護師として、病院に勤め始めた初期のお話になります。

 

私が看護師になった経緯は、いわゆる「もっともよくある方法」である看護学校からの流れとなります。厳密に看護師になりたい理由があった訳ではありません。ただ、興味の先に看護師という職業があっただけの事なのです。
そして結果的に看護師の資格を取得した私は、募集があった自宅に近い総合病院の入院病棟に勤めるようになったのですが・・・そこで、初めての看護師としての勤務だから印象が強かったのか、今でも忘れられない記憶があります。
私が勤めていた病棟は、骨折やヘルニアを患う方が入院している・・・いわゆる「整形」病棟でした。実はこの整形病棟、同じ入院病棟でも異質な場所である事が意外と知られていません。

 

理由は、整形病棟に入院されている方は外傷はあっても「元気」なのです。内科的な罹患が無い為に体が弱っているというような事がなく、外傷がある以外は健常人と大差が無いのです。

 

それにより、歩行可能な方は病棟の廊下を普通に闊歩しており、面会における会話は勿論、他看護師と会話したり本来禁止という形を取ってはいますが談話室でトランプをしていたりと、時間を持て余している様子でした。

 

そんな中、通常食事は談話室で皆で摂っており、食事の時間が過ぎれば談話室はもぬけの殻になるのですが、男性患者6名程まだ残っている様子でした。そしてその6名、何かの紙を全員で眺めているのです。

 

患者の様子を見る事も看護師の仕事のひとつですので、私は新米ながらもその6名がたむろする場所へ赴き、一体何を見ているのかと声を掛けてみたら・・・何とその紙は中華料理屋のメニュー表。

 

これから何をするのですかと問いかけたら、まさかの「出前取ろうかと思って」との返答・・・そんな事が許される筈が無いと、私はその場を後にして病棟の婦長に一言進言したのですが、とんでもない答えが返ってきたのです。
「元気があっていいんじゃない?」と笑いながらの発言・・・Drにも一声掛けたのですが、「食事制限がある訳じゃないから」と一言だけ。

 

たしかにその通りなんですけど、何となく解せない自分が居るのも確かでした。

 

それに彼ら6名が注文したラーメンや天津飯、チャーハン、餃子、から揚げ、その他一品料理・・・いくら食事制限が無いと言っても、無制限で好きなものを好きなだけ食べても問題は無いのかな?という疑問も抱いていたのです。
しかし私の思惑は結果的に的外れとなりました。何故なら、彼ら6名はその後もそのような食生活を続けていたにも関わらず、結局全員が退院予定日の1週間以上早く退院していったのです。

 

結局、ストレスなく生活するのが最大の薬なのかな、と印象に残った出来事でした。未だよく覚えています。